おじぃさんも、よろこんでらす。

祖父のン回忌があったので、スーツを着込んで顔出してきました。そろそろ着きますよ、と連絡を入れると「忙しいんで夕食の準備ができないから何か喰ってから来い」とのお返事。久しぶりなので手料理でも、という夢は儚くちぎれ、せっかくだからファミレスじゃなくて地元っぽいモン喰おうぜ、となりました。
どこで喰おうかと考えていると、以前働いていた会社の近くを通りかかったので懐かしの店でも冷やかしにいこう、ということに。つーかこの辺に来るの10年ぶりだけど、当時食べていた店なんてまだあるのか。
ボヤけた記憶を手繰りながら路地裏を進むと、まるで当然だというようにありました「福屋 とんかつ」さん。http://maruko.cup.com/fukuya.html
懐かしさに怒りすら感じながら引き戸を開けると、カウンターの内側にはお客を仕切る二代目の息子が。うわぁ懐かしい、ちゃんとやってんのか息子め、親父は元気かコノヤロウ。
そんな軽口をたたけるハズもなく、カウンターに座ってカツ丼を頼みましょう。カツ丼ひとつ、ごはん少なめで。ヘェ〜イ。
手際よく肉に衣をつける二代目を見ながら、当時の親父さんがつくるカツ丼が安いわ旨いわ大感激だったのを思い出します。ウメーブバーと言いながら通ってるうちに二代目が手伝うようになって、やっぱり親父さんの揚げた方が旨いナァ、なんて生意気なことを考えていたもんだ。
ほどなく出てきたカツ丼はソースがダクダクで辛かったけれど、サックリ揚がったカツに山椒の香りが効いていて、やっぱコレだね〜と思わされました。腕をあげたなコノヤロウ。今度はソース少なめで頼もう。

満腹でヨタヨタしながら駅を通りぬけ、どうせだから酒でも買おうと「酒のいさごや」に。http://maruko.cup.com/isagoya.html
店に入ってすぐのタンクに入っている生原酒を試飲させてもらい、ネットリ濃いのに後味さわやかな不思議な酒を贈答用と自分用に二本購入。駅前が再開発されてるし活気ありますね、と店のお母さんに言ったら、みんな自分のお店は閉めちゃって人に貸してるんですよ、ウチだって息子が手伝ってくれるからやってるようなもんです、と。いい息子さんですね。そしていい酒だ。
いい気分で自宅へ顔を出し、さっそく酒を呑みはじめたらウメェウメェと笑ってる間に二本とも呑みきってしまいました。普段は日本酒は苦手だという子も喜んで呑んでくれて、満足です。
翌日、法事のあとで久保田を呑みながら「昨日の酒のほうがイイね」なんて贅沢なことを言いだす家族に驚きつつ、また10年経ったらメシを喰いに行こうと思いました。酒屋には今週末にでも行きたい。