電車で人助けをする俺男

今日は久々の友人と呑むので電車通勤でございます。酒呑んで自転車に乗ると危ないし、飲酒運転で捕まりたくないし、一晩自転車を置いておくと盗難が心配だからね。ガタンゴトーン、ガタンゴトーン。次の駅まであと少し。混んでいるドア付近を避け、通路側に入り込んで文庫本を読んでいると、斜め前に座っていたサラリーマンが席を立ちました。ボクの隣に立っていたOL風の姉さんが座ろうと、座席に背を向けて屈んだその時。電車が急カーブを曲がったのか、ガコンと音を立てて揺れました。オットット、吊革を掴んだボクの目前で、斜め前の席に座ろうとしていたOL姉さんがグラリとバランスを崩します。中途半端に屈んだ姿勢が良くなかったのか、姉さんは足に力を入れることが出来ず、そのままグラリと倒れ込みました。わわわ、危ない!
とっさに手を差し出し、通路に倒れ込みそうになった姉さんを支えます。突然のことで足に力が入らないのか、結構な重さが片腕にかかったけれど、支えきりました。ふぅ、利き腕でよかった。
電車で倒れ込む女性、知り合いでもないのに支える俺、何も言わない乗客、おいおいおいおい、コレってナニ?なんの話?何かのチャンス?もしかしてコレって出会い?オレってカッコイイ?ヤベーヤベー、惚れられるンちゃうんか、わははははー♪(0.2秒)
倒れそうになっていた姉さんは、やっと独りで立ち上がると「すいましぇ〜ん」と舌っ足らずな口ぶりで謝ってきます。いえいえ平気でしたか。か。かかか。なんてこった、声がでねぇ(w 言え、何か言え、何か言うんだオレ!「あぇー・・・」ナンだそりゃ(w
姉さんはフラフラしながら席に座るなり上を向いて口を開け、クケーッと寝だしました。フラフラしてると思ったら眠かったのね。
水面に口を出す鯉のように眠る姉さんを横目で見ながら、とっさに人助けが出来るなんてオレも捨てたモンじゃない、この優しさは本物だ、なんて考えてました。倒れてくるのがオッサンだったら避ける気がするので、偽物っぽいけどな。