さようならMr.GB

一人で家にいると楽しくないのでMMORPGを一人でやっているよ結局一人か世、というのが前回までのお話。今夜は、ある元少年が別れを経験して大人になっていく物語だ。
そそくさと仕事を切り上げて家に帰った元少年は、パソコンを立ち上げてデスクトップにあるアイコンをダブルクリックして妙なゲームを立ち上げた。立ち上げたゲームは、最近はまっている「R.O.S.E」というMMORPのβテスト版。元少年βテストに参加するという名目で、夜な夜な無料のネットゲーを楽しんでいたんだ。
「クソッ、なんだっていうんだよ!」決して小さいとはいえない叫びをあげるのは今晩だけでも2度目だった。昨日からモニターの調子がおかしい。ゲームをはじめて15分もすると、突然モニターの電源が切れて真っ黒になってしまうのだ。MMORPGでは攻撃や回復薬を使うタイミングが重要なポイント。家のテレビでやる普通のゲームとは違って、敵はこちらの攻撃が終わるまで待っていてくれたりはしない。こちらから攻撃しないと敵から攻撃され続けるだけだ。元少年はキーボードをガチャガチャと叩いてモニターの電源を入れなおすと、敵の半漁人から攻撃され続けて戦闘不能になった自分のキャラクターを見てため息をついた。「なんだよ〜もぉ〜・・・」
本当、何かおかしい。こんなに頻繁に電源が落ちるようだとゲーム内でパーティにも入れやしない。途中で動きが止まる仲間なんていっしょに戦っても迷惑をかけるだけじゃないか。元少年はパソコンの設定を何度も見直してみるが、おかしなところは無い。「なんなんだろう・・・」今晩だけでも何度目かの独り言を呟いた時、プツン、という音を立ててモニターの電源が切れた。「なっ、クソッ!」マウスを左右にすばやく振りながらキーボードをガシャガシャと叩く。モニターは映らない。さらに叩く。モニターは映らない。「・・・もぉ」これも今晩だけで何度目かのため息をつくと、パソコンのリセットボタンに手を伸ばした。その時。微かに焦げた臭い。ありゃりゃりゃりゃ。
というワケで、開けてみたらグラフィック・ボードが焼け焦げてました。クセェー。コンデンサが1つ破裂して基盤裏のパターンが剥がれた状態。ハンダが得意な方なら治せるでしょうが、ボクは買い換えデス。FF-IVをやるために挿したから、2年持たなかったんだねー。玄人志向のだし、そんなもんなんでしょうか。ショボボン。