3Dとセル画は違うさ。

http://www.varietyjapan.com/news/movie/2k1u7d000002enyg.html

「昔はセル画で、色のコントロールが自由ではなかった。デジタル技術によって、今考えられる色でつくり直すことができた」

一読したとき「3Dとセル画(手塗りじゃなくてもね)はそもそも表現方法として違うべさ」と思ったんですが、もう一回読んで納得。押井サンが言ってるのは3Dじゃなくてデジタル表現だった。アタイの勘違い。

セル画表現ってのはそもそも「どこまで省略するか・どうやって省略するか」がポイントだと思っています。それに対して3D表現ってのは「どこまで細密にするか・細密にできるのか」って方向に走りガチで、情報多すぎて集中できないといいますか、脳の処理速度やら許容範囲をオーバーしてるんじゃねぇのか、と言いたい。注意点は3つ。

  1. ボクが年寄りなのが問題で、3D表現で育った若者は高速処理できるから何も問題じゃない。
  2. 画面の緩急と視点の移動を盛り込んでない表現者側の勉強不足やら意識不足。
  3. 情報を逃すまいと集中するから気持ち悪くなるんだ、ぼ〜っと全体を観ろ。

他にもいろいろあるのかもしれません。

技術がすくい上げてきた表現への渇望と情熱が、更に表現者の強い意識を要求してる、って事だと思います。

別の言葉でいうと、絵筆が思うように動かなくって表現者であることを諦めようかと思った奴らを掬い上げてきた3D表現ですが、絵的に表現できることから、表現すべき・伝えるべき事へのフォーカスを要求するほど技術的にこなれた、普及したんだな、って事です。
いつの時代も最終的には人の意識に依存するのよ。だって最終クライアントも人なんだもの。