ゲド戦記

黙っていたけれど公開初日に観てたのでした。
細かいことを言い出せばキリが無いので大雑把にいうと、この映画には「愛」が無い。物語を描こうっていう意思が無い。発生初期の「やおい」というのだろうかね。*1
映画評論家としてのおすぎサンに「ゴミみたい」とまで言わせたサンザンな映画ですが、ボクはガッツリとメッセージを受け取った。
やっぱり、俺らの世代がガンバんなくちゃ、ダメなんだよ。
もののけ姫でもしやと思い、千と千尋の神隠しで感じ取り、ハウルの動く城で確信に変わり、ゲド戦記で焦りを生み出す、このメッセージ。任せてはおけないだろ。任せっぱなしのボクがいうのは非常におこがましいのは解ってる。でも言わずにはいられないのさ。
映画も含めて吾郎サンの仕事っぷりからは、なんかクリエイティブを馬鹿にされたような印象をうける。ものをつくる、クリエイティブな仕事って、もっと楽しくて切なくて苦しくて感動的なものだと思うんだけど、なんか彼のやっているのは映画作りじゃなくてジブリブランドの周辺ビジネスみたいな印象。もともとジブリ美術館の館長やってるくらいだから、本人もそのつもりなのかも。マンマユートを名乗るんだから、そうかもしれない。悪寒。
実は、ゲド戦記観たあとでやるせなくて、紅の豚をDVDで観たよ。一部の隙もない映画作り。やっぱり宮崎駿は天才だと思った。この天才に甘えるだけの時間は終わらせなきゃならん。
ジブリ周辺だけを見てみても、若手の育成・紹介に関しては高畑サンも行動してるし、茄子アンダルシアの夏高坂希太郎サンだし、猫の恩返し森田宏幸サンだし、若手がまるでいね〜と悲観するこたぁ無いだろう。次の世代がやらなきゃダメなのよ。時は来てる。覚悟は出来てるか。

*1:学生の頃にデレク・ジャーマンのBLUEとか観ちゃって解ったようなクチ聞いてた奴が本質をみないで垂れ流したような、そんなカンジ?