豚肉の誘惑

NHKの番組で「豚肉は塊を買ってきて蒸して使うと旨い」というのを観て以来、塊肉を買いたくて仕方がない。塊肉を購入し、大き目の鍋でじっくりと弱火で茹で上げ、小分けにした肉を更にジップロックに分け、冷凍室や野菜室に保存しながら豚肉を使った一週間分の献立を考え、加熱調理は一度にやってしまったほうが光熱費の節約になるんです!なんて奥様の知恵みたいなのを声高らかに叫んでみたくて仕方がない。ダガシカシ。
豚塊肉を茹でる時には、長葱のアオい部分も入れろ、といいます。その長葱が寒波の影響だか寒波に便乗だかで激高なのだ。長葱一本185円ってなんだソリャ。しかも千葉産。
野菜や青果だけにかぎらず、地域的な不作があると流通の全体量が上下するせいで、不作の主な原因とされている寒波の影響をモロかぶりしていない地方産の値段も上がる、ってのは理解できる。ずいぶん前の話だけど、米が不作になったときも古米どころか古々米ですら値上がりしたし、手に入らなかったモンね。ダガシカシ。
米不足のときもそうだったように、今年の野菜が高いのは仕方がないのだ、という世間の風潮を利用して、ウハウハと儲けている奴もいるんだろう。それがビジネスってもんだ、と理解しつつも胸にシコリを感じるのは何故だ。ガキだからだ。アルのかナイのかも判らない、実体を知らない何かに搾取されているような感覚がキモチ悪いんだろうなぁ。意外と子どもだな。ソウですね。
ボクらも生活は豊かで安定しているんだ、って意味もなく思い込んでいたけれど、21世紀になっても一冬の寒波すら受け止め吸収することができないギリギリの状態なんだナ、ということにビビリつつ、豚塊肉を茹でることを夢見ているのです。