電車でラップ

電車で通勤しているtexasですコンバンハ。新しい会社は、自転車通勤するにも遠くてね〜。2時間みておけば行けるかもしれないので夏が楽しみだ。冬は無理。
そんなワケで電車に揺られてネクタイぶら下げて((c)BOOWY影武者徳川家康とか読みながら通勤しているんですが、1年間の引きこもり生活+自転車通勤で電車に乗らなかった2年間=3年も電車に乗ってないと、奇妙な人々に出会ってビクッっとしちゃうのです。
その日も予定外の仕事に付き合わされて帰宅が遅くなり、トホホといいながら電車に乗っていたのです。遅くなったというのに車内は空いていて、仕事や学校帰りらしい疲れた顔の人達が静かに本を読んだりメールを打ったりしていました。あぁ、帰ったら犬を撫でながら酒呑んで寝よう。ガタンゴトンと揺れながら、ゆっくり進みます。
電車は駅に着き、それまで車内をしめていた静寂は、妙にテンションの高い二人組の女子によって破られました。だってさ〜アタシの家って遠いじゃ〜んえっ遠いじゃ〜んだよねぇ〜えっだよねぇ〜前なんて駅から40分も歩いてさぁ〜えっ40分〜それはありえないでしょ〜えっありえない〜。
酔っているようにも見えないのにテンションがズバぬけて高い二人組は、シンとする車内の空気など気にすることも無くデカイ声で話しながら乗り込んできました。元気な人達だナ〜あ〜こっちに来る〜来るのかよ〜来た。隣に座った。
僕の隣に片割れが座り、話はつづきます。
そんでぇ〜今度は近い場所がイイナって〜えっ近い場所が〜近い方がイイよね〜えっだって先輩とか超近いところに住んでてぇ〜えっ超近いの〜でも家賃とか厳しいじゃんえっ家賃とか〜だよねぇ〜さすがに無理かなぁ〜えっ無理かなぁ〜でもさぁ・・・
声がでかくて本に集中できないナリーと思いながらも、ナンか違和感を感じる会話です。何か変だ。
バイトかけもちすればぁ〜なんとかなるかなってぇ〜えっバイト〜でも遊ぶ時間がなくなるじゃんえっ遊べなくなるじゃんそれがキビシいんだよねぇ〜えっ遊びたいの〜遊ばないとバイトしてる意味ないじゃんねぇえっ意味ないってでしょ〜・・・
違和感の正体判明。片方が何か言うと、もう片方が必ず聞き返してる。つまり、さっきの会話なら
A:「バイトかけもちすればぁ〜なんとかなるかなってぇ〜」
B:「えっ?」
A:「バイト〜」
B:「でも遊ぶ時間がなくなるじゃん」
A:「えっ?」
B:「遊べなくなるじゃん」
A:「それがキビシいんだよねぇ〜」
B:「えっ?」
A:「遊びたいの〜」
B:「遊ばないとバイトしてる意味ないじゃんねぇ」
A:「えっ?」
B:「意味ないって」
A:「でしょ〜・・・」
となるワケだ。相手が話すと必ず聞き返す。なんだソレ、君らの学校で流行ってンのか?
聞き返されるたびに要領よく内容をまとめながら話を続ける二人組の声はどんどんデカくなってゆき、そのうち、ズンズンえっ?ズンズンえっ?ズンズンえっ?ズンズンえっ?と繰り返される「えっ?」の部分だけが耳に入ってきて、リズムに合わせてエッ?チェケラーとか言い出したくなる衝動と笑いを抑えるのが大変でしたよ、というお話。